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科学革命の構造


トーマス・クーンの科学革命の構造です。
私が読んだのは、社会人1年生目のシンクタンクに入社時に所長から「研究職になるんなら、まずこの本を読め!」と言われたからですが、内容はなかなか面白い・・・・

内容はというと、・・・・

クーンは、科学の歴史を研究していて、科学の歴史には、過去の研究から積み重ね延長から大きく逸脱し、科学的な概念が別の概念に転換する「パラダイムシフト」の存在に気づいた人です。

ちゅーても、「パラダイム」って言葉自体は、このクーンさんが作った概念なんですが・・・
この「パラダイム」を簡単にいうと、「その時々の常識」ということになります。

例えば、
「天動説」(宇宙が地球を中心に周っている)→「地動説」(宇宙ではなく、地球が回っている)に変わったということです。

(ちなみに、物理学やっている人は、天動説、地動説のどちらが正しいか?なんて議論をする人はいません。
要は、座標系の取り方=どこを基準にするかで、天動説も地動説も、数式で物理的に記述することができる。
天動説から地動説に変わった歴史的な意味を除いた議論ですけどね・・・・)

話がそれたので、元に戻すと、この本の衝撃的なところは、

科学は、「先人の研究成果を元に!」という「積み上げ、研究成果の蓄積」であるという科学発展の概念が吹き飛んだというか、積み重ねではなく、

「全く別の次元からもたらされる『パラダイム』にシフトすることで、大きな科学の飛躍があるということ」

を科学史(史実)から発見したことです。

で、この本では、「パラダイムシフト」が起こるある共通点を発見しています。

それは、「専門家ではないこと!」=つまり、特定の分野の専門家ではなく、入門者や別の分野から移ってきた人が、「パラダイムシフト」を起こす。

また、「パラダイムシフト」が起こるのは、「専門家ではない人たちが犯す、初歩的な間違い」がキッカケである。

理由は簡単で、「その道の専門家」は、その道の意識的にも無意識的にも「パラダイム」に縛られているため、「新しいパラダイム」に気づかない・・・そして、「専門家であるために」初歩的な間違いは犯さない・・・・

でも、その道の専門家がパラダイムシフトで役立たずになるかと言うと、そうではなくて、「パラダイムシフト」のキッカケを大きく発展させ、新たな「パラダイム」にするのは、「その道の専門家」によって行われる。

今よんでも、なかなか面白い本だと思います。世紀の発見を目指す人は、自分を見つめ直す意味でも、読んでみたらいかがでしょうか?



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